2023年度 活動レポート 第237号:德赢vwin官方网站工業高等専門学校

德赢vwin官方网站(一般公募プログラム)第237号 (Aコース)

洋上德赢vwin官方网站風力発電から学ぶ島国ならではの再生可能エネルギー利用社会の実現

德赢vwin官方网站工業高等専門学校からの報告

 2024年1月14日から1月20日にかけて、フィリピン・イロイロ島にあるIloilo Science and Technology University(ISATU)から德赢vwin官方网站4名、Central Philippine University(CPU)から德赢vwin官方网站4名に各大学からの引率教員1名ずつを加えた計10名を招へいし、再生可能エネルギーに関する科学技術体験コースの活動に取り組みました。長崎県五島市沖には、国内で初めて商用規模の運転を開始した浮体式洋上風力発電設備「はえんかぜ」があります。今回の活動では、浮体式洋上風力発電設備や水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)を訪問し、再生可能エネルギーについて学ぶことを目的としています。

【1月15日】

 早朝、前日に到着した疲れも見せず、みんな元気に福岡空港から五島つばき空港に降り立ちました。さっそく浮体式洋上風力発電所に行くための船が停泊している福江港に向かいます。その道すがら、幻の椿と言われる"玉之浦"を愛でることができました。当日は、快晴だったものの波が高く、出港が危ぶまれましたが、無事に5km先の浮体式風力発電所に到着しました。参加德赢vwin官方网站、目の前に浮かぶ巨大な構造物に圧倒されながらも、力強く回転するローターを目の当りにして、再生可能エネルギーの重要性を実感していました。

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德赢vwin官方网站「はえんかぜ」のバックヤード

【1月16日】

 五島福江港ターミナルから長崎港までジェットフォイルに乗船しました。その後、德赢vwin官方网站高専に来校した学生達は、フィリピンの伝統衣装を着て、渡辺筆頭副校長を表敬訪問しました。次はいよいよ本校学生と対面です。国際技術者コミュニケーションコースを受講している本科4年生と一緒に、新しい機能を持ったデバイスを発案するという課題に取り組みました。SCAMPER法を使ってエンジニア的なアイデアを導き、まとまったアイデアについて、英語でプレゼンテーションを行いました。学生たちは、数時間前に出会ったばかりとは思えないほど打ち解け合い、終始笑顔で楽しみながら取り組んでいました。

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德赢vwin官方网站交流の様子(本科4年生)

【1月17日】

 德赢vwin官方网站の伝統的な郷土民芸の一つである德赢vwin官方网站独楽を回したり、国重要文化財の旧德赢vwin官方网站無線電信所(針尾送信所)を見学したりして、德赢vwin官方网站の文化だけでなく、地理的・歴史的背景を学びました。德赢vwin官方网站独楽の絵付け体験では、德赢vwin官方网站独楽本舗・山本様に丁寧にご指導頂いたおかげで、自由な色づかいや絵を取り入れたオリジナル德赢vwin官方网站独楽を制作することができました。また、旧德赢vwin官方网站無線電信所では、巨大な3本の塔がそびえ立つ姿に驚きの歓声が上がりました。戦争遺構として今に残る巨塔を見学し、当時の技術力に想いを馳せながらも、平和を守り抜く事の重要性を再認識しました。

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德赢vwin官方网站独楽の絵付け体験(德赢vwin官方网站独楽本舗)

【1月18日】

 学生の立場で学んできた浮体式洋上風力発電所に関して、今度は先生役として德赢vwin官方网站高専の1年生と3年生に対して授業をしました。フィリピンISATUやCPUの学生たちは、浮体式洋上風力発電の特徴や利点をスライドで分かりやすく説明してくれただけでなく、授業の内容をもとにしたクイズまで出題するなど、創意工夫に富んだ授業を展開してくれました。この授業を通じて、お互いに学ぶことが多くあり、有意義な時間を過ごすことができました。

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フィリピンの学生による德赢vwin官方网站の特別交流授業

【1月19日】

 本校で水素エネルギー関連の研究を行う西口廣志准教授の特別講演を受けた後、水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)を訪問し、水素エネルギー利用社会の実現について学びました。フィリピンから様々な学部の德赢vwin官方网站たちが来日していたため、それぞれの専門分野から水素エネルギーについて多くの質問がありました。理事長・センター長の渡邊征五様をはじめ、スタッフの迫田様に丁寧にご対応頂いたおかげで、水素エネルギーの重要性やその技術力の高さを十分に理解することができました。

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水素燃料電池自動車MIRAIの説明を受ける様子

 以上、7日間のプログラムが終了し、皆さんは無事にフィリピンに帰国されました。今回、JSTさくらサイエンスプログラム(A.科学技術体験コース)を通じて、日本で学んだことや感じたことが、これからの人生やキャリアの役に立つことを願います。最後になりますが、このプログラムの立案から実行に至るまで、多くの方々にご支援を頂きましたことに深く感謝申し上げます。また、本プログラムを支援してくださった科学技術振興機構に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。